![]() 動的モデルを使用して制御システムを診断する方法と装置
专利摘要:
本発明は、動的モデルを使用して、少なくとも1つの自動車運転パラメータを制御するシステムの動作を診断するシステムに関するものであり、本診断システムは、動作中に、システムの入力及び出力データを不揮発性メモリに保存する手段を備えており、この手段は、システムのサンプリング周波数よりも低いサンプリング周波数でデータを保存するものであって、本システムは、保存された入力データ(20)で刺激されて再構成された出力データを求めることができる動的モデル(25)と、再構成された出力データと保存された出力データとを比較して一致度を診断する比較手段(31)とを含む。 公开号:JP2011515260A 申请号:JP2010548148 申请日:2009-02-23 公开日:2011-05-19 发明作者:リオネル ロリミエ, 申请人:ルノー・エス・アー・エス; IPC主号:B60W50-02
专利说明:
[0001] 本発明は、自動車の少なくとも1つの運転パラメータを、動的モデルを使用して制御するシステムの動作の診断に関する。] 背景技術 [0002] 積極的に安全性を向上させて運転を楽しむために、特定の自動車には、アンチスキッドシステム、自動ブレーキシステム、車輪操舵システムなどのような運転支援装置が設けられている。このようなシステムは、特定数の条件を満たす動作応答に従って監視装置によって作動される制御則により、操作される。制御則は、車載式コンピュータに組み込まれ、車両の特定部材に作用するアクチュエータに向けて、リクエストと呼ばれる制御信号を特定のサンプリング周波数で定期的に生成する。少なくとも3つの操舵可能な車輪を備える車両の能動後輪操舵システムの場合、コンピュータは後輪操舵システムの操舵リクエストを送出する。] [0003] このようなシステムの診断の実施をアフターサービスの枠内で、または事故が発生した場合に保証するために、特定量の情報が、後で利用することができる不揮発性メモリに記録される。ほとんどの場合において、かつ利用可能なメモリの容量が不十分であるので、データの記録はサブサンプリングされる、すなわち、システムの動作中に制御リクエストを生成するサンプリング周波数よりも低いサンプリング周波数で行なわれる。コンピュータにより処理されている記録データは特定の精度を有し、この精度は、更に診断を実施しようとするとき考慮する必要がある。] [0004] 特許文献1(富士通)には、冗長システムにおけるオンライン故障診断の実施を可能にする装置が記載されている。データの再構成は、診断結果の関数として行なわれる。] [0005] 特許文献2(ボッシュ)には、車両の3次元動的モデルを使用して自動車の運転パラメータを取得することにより、続いて横方向及び前後方向の運動を表わす測定信号に基づいて車両の運動を再構成する手順が記載されている。使用されるモデルは動的モデルである。] 先行技術 [0006] 特願2000−181742号 米国特許出願第2004/122639号] [0007] 本発明の目的は、動的モデル、すなわち出力信号が微分代数方程式により入力の関数として定義されるモデルで表現される制御則に従って生成される運転パラメータまたは運転リクエストの制御の診断を可能にすることである。] [0008] 本発明の目的はまた、診断を実施するために、記録されたデータに基づいて信号を再構成するために使用される、動的モデルの初期化手段を提案することである。] [0009] 基本的な態様によれば、動的モデルを使用して自動車の運転パラメータを制御するシステムの動作を診断する方法が提案され、このような診断は、動作中に特定のサンプリング周波数で記録されたシステムの入力及び出力データに基づいて行なわれる。本方法は、次のステップ、すなわち、システムのサンプリング周波数よりも低いサンプリング周波数でシステムの入力及び出力データを記録するステップと、記録された入力データで動的モデルを刺激することにより、再構成された出力データを決定するステップと、再構成された出力データと記録された出力データとを比較して一致度を診断するステップとを含む。] [0010] 記録時に使用されるサンプリング周波数に関して、方法は、好ましくは、システムのサンプリング区間で記録されたデータを補間する事前ステップを含む。] [0011] 有利には、その後、記録された入力データに基づいてパラメータ及び静的補正係数を再構成するステップが行なわれる。] [0012] 比較ステップは、例えば再構成されたデータと記録されたデータとの不一致度と、各データの閾値とを比較することにより行なわれる。これに基づいて、前記不一致度が閾値よりも大きい場合に、警告情報項目が推定される。] [0013] 動的モデルを援用して出力データを正しく再構成することを可能にするためには、データの記録が開始される時点のシステムの初期状態を正確に認識することが重要である。] [0014] この目的のために、本方法は、好ましくは、動的モデルを刺激するステップの前に、記録された入力及び出力データに基づいて初期状態ベクトルを再構成するステップを含む。] [0015] 概括すると、動的モデルは、各サンプリング区間について、モデルの状態変数を含む離散化運動方程式を使用する。次に、初期状態ベクトルを再構成するステップが、初期状態に基づいて、記録された初期データを含む連立方程式と、最小数のサンプリング区間に対応する前述の運動方程式とを逆に解くことにより、行なわれる。] [0016] 別の態様によれば、動的モデルを使用して自動車の運転パラメータを制御するシステムの動作を診断するシステムが更に提案され、このシステムは、動作中に、システムの入力及び出力データを不揮発性メモリに記録する手段を備える。記録手段は、システムのサンプリング周波数よりも低いサンプリング周波数でデータを記録するように構成されている。] [0017] システムは、記録された入力データで刺激されることにより再構成された出力データを決定することができる動的モデルを含む。比較手段は更に、再構成された出力データと記録された出力データとを比較して一致度を診断するように構成されている。] [0018] 好適には、動的モデルは、各サンプリング区間について、モデルの状態変数を含む離散化運動方程式を含む。システムは、初期状態に基づいて、記録された初期データを含む連立方程式と、最小数のサンプリング区間に対応する上述の運動方程式とを逆に解くことにより、初期状態ベクトルを再構成する手段を備える。] [0019] 次に、最小数のサンプリング区間に記録された入力及び出力データに基づいて初期状態ベクトルを再構成することを可能にする方法について更に詳細に説明する。] [0020] 入力ベクトルは次の形式で定義することができる:] [0021] この入力ベクトルの構成要素1〜jの各々は、記録が開始されるサンプリング期間Te中のkで示されるサンプリング時点に対応する。] [0022] 診断の対象とする必要のあるm個の出力データは、次の形式の出力ベクトルYで表わすことができる。] [0023] 最後に、動的モデルに入力される入力データに基づいて出力値を表わすn次元系に関する状態は、次の形式で表わされる:] [0024] 動的モデルでは、各サンプリング区間について、次の形式の離散化運動方程式を使用する。 上の式中、kは正またはゼロであり、Ak及びBkは行列形式で表わされるパラメータである。] [0025] 上の方程式(4)の形式から、動的モデルから生成される出力値の変化は、第1項の行列積Ak.X[k]が示すように、出力値自体に対して線形ということになる。一方、このような変化は、行列積Bk(U[k])の形式の第2関係項で表わされるように、入力データに対して非線形である。] [0026] 力ベクトルYは、状態Xによって線形的に変化し、場合によっては、入力データUに基づいて、次の関係式に従って非線形的に変化する。 Y[k]=Ck・X[k]+Dk(U[k]) (5) 上の式中、Ck及びDkは、行列形式で表わされるパラメータである。] [0027] k=0に対応する初期時点では、入力データU[0]及び出力データY[0]は、これらのデータがシステムの不揮発性メモリの記録の対象であるため既知である。] [0028] 方程式(4)は、n個の未知数(X(0))、及びm個の方程式を次の形式で含む。 Y[0]=C0・X[0]+D0(U[0]) (6)] [0029] したがって、これらの関係式の全てが完全に独立であると仮定することにより、m個の連立方程式を構築することが可能になる。mがn以上であり、かつ行列C0が逆算可能である場合、得られた連立方程式からX[0]を決定することが可能である。逆の場合には、k=1である次のサンプリング時点で成り立つ関係式を使用して、更に多くの方程式を得ることが必要である。次に入力U[1]及び出力Y[1]を導入し、方程式(4)及び(5)で表わされる関係式をサンプリング区間k=1で使用する。] [0030] このことから、未知数のベクトルに未知数X(1)が追加され、連立方程式に次の方程式が追加されるということになる。 X[1]=A0・X[0]+B0(U[0]) (7) 及び Y[1]=C1・X[1]+D1(U[1]) (8)] [0031] したがって、一般的に、当然ながら、これらの関係式が実際に独立であるという条件の下に、2.m+n個の方程式に2.n個の未知数を有する。連立方程式を逆に解くことができる場合、ベクトルX[0]は、行列を逆算することにより得られる。] [0032] これとは反対の場合、プロセスを再度繰り返す必要がある。次に、時点2.Teのk=2に対応する次のサンプリング時点について考察する。これは、次の形式の3.n個の未知数から成るベクトルが導かれ、 更に3.m+2.n個の方程式が得られる。] [0033] 時点k=pを最大値として、時点p.Teまで繰り返しを更に継続する場合、p.n個の未知数から成るベクトルが次の形式で得られ、 (p+1).m+p.n個の方程式が得られる。] [0034] 繰り返しは、未知数よりも多くの方程式が得られるまで継続される。連立方程式を逆に解くために必要な数の方程式を保持することにより、次に初期状態X[0]が、以下の行列方程式により得られる: 上式中、Iは単位行列である。] [0035] 値pは比(n/m)−1を切り上げた整数の値に対応する。] [0036] 有利な例示的な一実施形態によれば、診断の対象となる運転パラメータは、少なくとも3つの操舵可能な車輪を備える車両の後輪の転舵角リクエストとすることができる。このとき、前述の連立方程式に使用される記録された初期データは、車両の前後速度、前輪の転舵角、後輪転舵角の動的成分、後輪転舵角の静的成分、及び後輪転舵角の設定値を含むことができる。前述の運動方程式は、未知数として、後輪転舵角のモデル化値、ヨーレート、横滑り角、及び後輪転舵角の正のフィードバック制御の中間値を含む。これらに後輪転舵角の設定値が補充される場合、4つの状態が存在する。しかしながら、後輪転舵角の設定値は、時点kにおける入力及び出力に関する情報により完全に決定することができる。] [0037] この場合、4つの記録されたサンプリング区間について、すなわちサンプリング時点3.Te(0からp=3まで)までの区間について、上の方程式を考慮するだけで十分である。] [0038] 第1の適用形態では、動的モデルの初期化を可能にする初期状態ベクトルは記録されていない。このとき、比較ステップにおいて使用される再構成されたデータは、再構成された初期状態に基づいて再構成されたデータである。] [0039] 第2の適用形態では、動的モデルの初期化を可能にする初期状態ベクトルは、それとは反対に、記録されている。このとき、本方法は、記録された初期状態ベクトルと再構成された初期状態ベクトルとの一致度を、閾値、記録された初期状態ベクトルの構成要素と再構成された初期状態ベクトルの構成要素との不一致度と比較することにより事前検証する追加ステップを含む。] [0040] 一致度の事前検証によって一致していることが判明した場合、再構成出力データを決定する目的で、記録入力データにより動的モデルを刺激するステップは、記録された初期状態ベクトルに基づいて行なわれる。] [0041] 一致度の事前検証によって不一致であることが判明した場合、記録された初期状態ベクトルに基づいて、記録された入力データによる動的モデルの第1刺激を行なって、第1再構成出力データを決定し、次に、再構成された初期状態ベクトルに基づいて、記録された入力データによる動的モデルの第2刺激を行なって、第2再構成出力データを決定し、次に、第1再構成出力データ、第2再構成出力データ、及び記録出力データを比較することにより、最終的な一致度を診断する。] [0042] 本発明は、完全に非制限的な実施例として、添付図面により示される幾つかの実施形態及び実施モードを分析することにより一層深く理解される。] 図面の簡単な説明 [0043] 図1は、少なくとも3つの操舵可能な車輪を備える車両の後輪転舵制御システムに使用される動的モデルの計算におけるサンプリングに対してサンプリング比5でデータを記録する複数の時点を例示している。 図2は、第1変形例による自動車の後輪の転舵角を制御する動的モデルを備えるコンピュータに含まれる主構成要素を模式的に示している。 図3は、図2に示す動的モデルを備える制御システムの動作を検証することを可能にする診断システムの主構成要素を示している。 図4は、図3に示すシステムにより実行される、本発明による診断方法の種々のステップを示す。 図5は、多数のデータを記録を行う場合の、自動車の後輪の転舵角に関する制御リクエストの決定を行う動的モデルを備える車載コンピュータの第2の変形例を示している。 図6は、図3に示され、かつ図5に示すようなコンピュータに接続されるシステムを援用して実行される診断方法の種々のステップを示している。] 図1 図2 図3 図4 図5 実施例 [0044] 例示する種々の非制限的な例は、後輪の転舵角の設定値を決定する極配置(pole placement)制御則を用いるフランス特許出願第2864002号(ルノー)に具体的に説明されているような、自動車の操舵可能な後輪の転舵角を制御するシステムに適用される。] [0045] このような制御システムにより、動的モデルを利用して、少なくとも1つの後輪の転舵角リクエストを生成することができ、これらのリクエストは、リクエストされた後輪の転舵角を実現できるアクチュエータ装置に供給される。システムは、空間における車両の運動を特徴付ける特定数量のステップの変化により、特に車両の横方向運動をモデル化することができる動的モデルを備える。システムは更に、制御に基づいて後輪転舵角の設定値を数式化することができ、かつ過渡応答運動への作用を可能にする正のフィードバック制御モジュールを備える。このモジュールは、静的制御値も数式化する。] [0046] この特許出願に記載されているようなこのようなシステムを実行する方法では更に、システムの種々のモジュールを選択的に有効または無効にすることにより、車両が遭遇する種々の状況を考慮して、特定の状況下で、車両の挙動及び運転快適性を向上させる後輪転舵角の設定値を取得する。] [0047] 本発明による診断システムは、車載式不揮発性メモリに、制御システムの特定数の入力及び出力データを記録する手段を備える。自動車搭載コンピュータに組み込まれるメモリの容量が制限されることを考慮すると、これらのデータの記録は、データの記録が重要であると考えられる特定の時点においてのみ行なわれることが好ましい。このような状況は、例えばアンチスリップシステムまたは後輪転舵システムが起動する場合に相当し、これらのシステムは、車両が特定の運転状況に遭遇すると動作する。更には、かつ利用可能なメモリの容量が制限されることを継続的に考慮するために、記録されたデータは、制御システムのサンプリング周波数よりも低いサンプリング周波数でのみ記録される。] [0048] 図1は、この特徴を示している。図1の上部には、記録開始信号が示されている。時点t=0において、信号は値0から値1に変化する。この立ち上がりエッジによって記録が開始される。図1の下部は、転舵制御システムの各サンプリング区間の値Teを示し、制御システムのサンプリングに対してサンプリング比5で記録が行なわれることを示している。記録区間をTrとすると、Tr=5Teが成り立つことが分かる。各記録区間では、前輪の転舵角αav(ラジアン)により構成される入力データの値が記録される。この角度は、例えば車両のステアリングホイールの回転角の測定値に基づいて測定または推定される。m/秒で表わされる車両の前後速度vxも記録される。この速度は、例えば車輪の回転速度に関する情報に基づいて、あるいは、車両測位システム(GPS(登録商標))により供給される位置の微分フィルタ値に基づいて測定または推定される。同じようにして、各サンプリング区間では、2つの出力値、すなわち後輪の静的転舵角リクエストαarstat(ラジアン)及び後輪の動的転舵角リクエストαardyn(ラジアン)が記録される。] 図1 [0049] これらの4つの入力及び出力データは、転舵制御システムの計算サンプリングTeに対してサブサンプリングTrで記録される。時点t=0では、時点t=0における、すなわち記録開始時における走行距離Dp(km単位)が、入力データを追加するために更に記録される。この信号は、車両の寿命の開始時からの走行距離のキロメートルカウンタにより生成される。] [0050] 次に、図2を参照する。図2は、例えばフランス特許出願第2864002号に記載されている自動車搭載式の、後輪転舵角制御を確実に行なうことができるコンピュータの主要部材を模式的に示している。図2では、全体が参照番号1で指示されるコンピュータは入力ブロック2を含み、この入力ブロック2は、各サンプリング区間において、サンプリング周波数Teで、前輪の転舵角αavの測定値、及び車両の前後速度vxの測定値を受信する。静的転舵角計算ブロック3は、その2つの入力で、入力ブロック2により生成される前輪の転舵角αavの測定値、及び車両の前後速度vxの測定値を受信する。ブロック3は、車両の速度と前輪の転舵角とに応じて変化する調整パラメータである静的ゲイン値Tgsを供給する。このパラメータは、車両の微調整時に定義される。ブロック3は更に、後輪の静的転舵角リクエスト信号αarstatを供給する。この値は、例えば前輪の転舵角と静的ゲイン値に基づいて、次の数式により計算される。 αarstat=(1−Tgs(αav,vx)).αav (12)] 図2 [0051] コンピュータ1は更に、2つのモデルを含む計算ブロック4を備える。これらのモデルは、図では正確に特定できず、一方のモデルは、車両の横方向動的モデルであり、他方のモデルは、後輪を転舵するアクチュエータの動的モデルである。] [0052] 車両の横方向動的モデルは、状態量の変化、すなわち車両のヨーレート 及び横滑り角δの変化を考慮する。これらの変数の変化を記述した微分方程式は、Euler(オイラー)法に従ってデジタル化することができ、それにより以下の差分方程式で表わされる線形モデルが得られる。 上式中、 k(k≧0)はk番目のサンプリング時点であり、 Davは、フロントアクスルセット(N/rad)の横剛性であり、 Darは、リアアクスルセット(N/rad)の横剛性であり、 IZZは、車両のヨー軸回りの車両の回転慣性(kg.m2)であり、 Mは、車両の質量(kg)であり、 l1は、重心とフロントアクスルセットの軸との距離(m)であり、 l2は、重心とリアアクスルセットの軸との距離(m)であり、 L=l1+l2は、車両のホイールベースである。] [0053] 後輪を転舵するアクチュエータの動的モデルは、後輪の転舵角の変化の推定値を、転舵角設定値の関数として供給する。このモデルはまた、オイラー法に従ってアクチュエータの1次運動を特徴付ける微分方程式のデジタル化から得られる差分方程式により記述される。 上式中、 τは、1次動的モデルの固有時定数であり、 αarmは、後輪転舵角のモデル化値であり、 αarcは、後輪転舵角の設定値である。] [0054] 各時点で、以下の式で表わされる関係が得られることに注目されたい。 αarc=αardyn+αarstat (16)] [0055] コンピュータ1は更に、例えばフランス特許出願第2864002号に記載されている極配置制御則の計算を可能にするブロック5を備える。このブロックは、前述のフランス特許出願に記載されているように、このシステムにおける正のフィードバックに対応する中間変数αarFFreqを供給する。この中間変数は以下の方程式から得られる。 上式中、補正係数K1、K2、及びK3は、前述の特許出願に記載の通りに得られる。] [0056] 係数Kは、以下の方程式により与えられる。 上式中、C_DEF及びC_daは、車両のフロントアクスルセット及びリアアクスルセットの幾何学パラメータ及び横剛性に応じて変化する係数である。この場合、以下の等式が成り立つ。] [0057] 図2に示される、1/zという表現で記号化されたブロック6は、サンプリング区間の遅延を生じさせる。この遅延は、次の数式で明示される。] 図2 [0058] 後輪転舵角の設定値αcarは、記録の開始時点において、独立して、かつこの方程式に従うことなく初期化されることに注目されたい。] [0059] ブロック7は加算ブロックであり、この加算ブロックの正入力は、ブロック5で生成される設定値αarcを受信し、負入力は、ブロック3で生成される静的転舵角リクエストαarstatを受信する。したがって、加算器ブロック7は、以下の数式に従って後輪の動的転舵角リクエストを供給する。 αardyn[k]=αarc[k]−αarstat[k] (20)] [0060] コンピュータ1には、参照番号8で指示される不揮発性メモリが設けられており、この不揮発性メモリは、上述のように、サンプリング期間Trの入力及び出力データの記録を可能にする。] [0061] 図1に示したように、この情報の記録は、開始信号が値0から値1に変化すると直ぐに開始される。記録は、記録データが必要数に達したとき自動的に停止する。入力データαav及びvxは、接続線9及び10を介してメモリ8に送信される。メモリ8は更に、記録開始時に、接続線11を介して走行距離Dpを受信する。メモリ8内の記録は、接続線12を介して開始信号Actが受信されると開始される。] 図1 [0062] 接続線13により送信される静的転舵角リクエストαarstat、及び接続線14により送信される動的転舵角リクエストαardynから構成される出力信号も、上述のように、後輪転舵角制御方法のサンプリング期間Te以上の記録期間Trに従って記録され、それにより記録データの数が制限される。] [0063] 制御ブロック15は、接続線16により静的転舵角リクエストαarstatを、接続線17により動的転舵角リクエストαardynを受信し、後輪を転舵するアクチュエータに直接作用する。] [0064] 図3は、図2に示す後輪転舵システムの動作中にコンピュータ1により記録されるデータの一致度診断の構築を可能にする診断システムの主要部材を示している。図3に示すのは、不揮発性メモリ8を備えるコンピュータ1である。メモリ8に記録されるデータは、全体が参照番号18で示されるシミュレータ内に、ここでは説明しない従来型の伝送手段19により回収することができる。不揮発性メモリ8の内容の読み出しを可能にする記録データの回収は、データをシミュレータによって読み出し可能にするために必要な、ここでは示さない種々の処理演算を含み、場合によっては、例えば復号化ステップを含む。] 図2 図3 [0065] したがって、メモリ8に記録されたデータは、シミュレータ18内部の入力ブロック20に格納されている。これらのデータは前述のように、サンプリング周波数Trで記録されたものである。] [0066] まず、記録されたデータの補間を行なって、記録された入力及び出力の全てに関して、データの値をサンプリング区間Teで再構成することが適切である。この演算は、補間ブロック21内で行なわれる。] [0067] 次のステップを行なう前に、各サンプリング区間でパラメータTgsと補正係数との値を再構成することが必要である。これらの補正係数は、後輪転舵角リクエストの計算に使用されたものである。この演算は、ブロック22内で、前輪転舵角データ及び車両速度に基づいて行なわれ、これらのデータは補間されて、ブロック21から始まっている接続線23により供給される。このように、この情報は、記録期間全体に亘って、サンプリング期間Teで取得される。] [0068] k=0が、記録が開始された初期時点である場合、動的モデルの状態変数、すなわちヨーレート 、横滑り角δ、及び後輪転舵角のモデル化された値αarmは、必ずしもゼロではない未知数である。] [0069] 記録されている入力で、コンピュータ1に組み込まれた動的モデルの複製を刺激することにより、動的リクエストを再構成可能にするために、このモデルの初期状態を再構成する必要がある。このような再構成は、ブロック24内で、後述の方法で行なわれる。再構成されたこの初期状態は、接続線24aにより、コンピュータ1のブロック4と同一で、同じ動的モデルを含むブロック25の入力に送信される。ブロック25の入力は、前輪転舵角αav及び車両の前後速度vxに関してブロック21で生成される補間データの値を受信する。ブロック25の入力は更に、ブロック26により計算された後輪転舵角の設定値αarcを受信する。ブロック25は、コンピュータ1のブロック5に対応しており、同じ極配置制御則を含んでいる。ブロック26の種々の入力は、ブロック25の動的モデルにより決定された値、即ち、ヨーレート 、横滑り角δ、及び後輪転舵角リクエストのモデル化値αarmにより構成される値を受信する。ブロック26は更に、接続線48を介して、前輪転舵角αavの補間値を受信する。] [0070] ブロック26の出力は、後輪転舵角リクエストの正のフィードバックの中間変数αarFFreqを供給し、この中間変数は、ブロック27を介してサンプリング区間の遅延の対象を形成して後輪転舵角の設定値αarcを生成し、この設定値は接続線29を介してブロック25の入力にフィードバックされる。この値は、加算器ブロック28の正入力にも供給され、この加算器ブロック28の負入力は更に、接続線30を介して、後輪の静的転舵角リクエストの補間値αarstat_interpolatedを受信する。] [0071] 最後に、加算器ブロック28の出力では、コンピュータ1の加算器ブロック7の出力における場合と同じように、この場合は再構成により得られてαarstat_interpolatedと表記される後輪の動的転舵角リクエストが得られる。] [0072] コンピュータ1のメモリ8に記録されたデータをブロック21において補間することにより取得されたこの再構成値を、比較及び診断ブロック31において、対応する動的転舵角リクエストの記録値αardyn_recordedと比較する。この記録値は、一致度診断を目的として、ブロック20から始まってブロック31に至る接続線32を介して送信される。] [0073] 図4は、図3に示すようなシステムが、連続するステップにより実行される様子を示す。図3に示すブロック20の上流で行なわれる第1ステップ33は、記録されたデータを回収することができる。ステップ33では、サブサンプリング済みの記録データを格納するコンピュータ1の不揮発性メモリ8の内容を読み出す。] 図3 図4 [0074] ブロック21で行なわれる第2ステップ34は、システムサンプリング区間Teで記録されたデータを補間することができる。この補間は、例えば線形補間法により行なうことができる。データの記録のサブサンプリング比をn=Tr/Teで表わす場合、前輪の転舵角は、時点n.k(kを正の整数またはゼロとする)で、以下の数式に従って得られる。 αavrinterpolated[n.k]=αavrecorded[n.k] (21)] [0075] n.kとn.(k+1)との間に位置する各時点mについて、記録データを再構成する必要がある。例えば、既知データ、すなわちαavrecorded[n.k]及びαavrecorded[n.(k+1)]に基づいて、線形補間法を実行することが可能である。この補間は次の方程式に従って行なうことができる:] [0076] 同じ補間演算が他の記録データの全てについて、同じ条件下で行なわれる。] [0077] 次のステップでは、静的ゲイン値Tgsにより構成されるパラメータの値と、各サンプリング区間の補正係数とを計算する。このステップは、図4に参照番号35で指示され、図3に示すブロック22で行なわれる。補正係数の再構成値、及びTgsの再構成値は、前のステップで補間された前輪転舵角データ及び車両速度データに基づいて取得される。] 図3 図4 [0078] その後、動的モデルの初期状態の計算を、ステップ36で、補間の対象となった記録された出力の情報と、入力の情報とにのみ基づいて行なう。モデルの出力に関して制限された数の記録値しかない場合、すなわち例示した実施例において、後輪転舵角リクエストの静的値及び動的値しかない場合、最小数のポイントを使用して初期状態を再構成することが重要である。余りにも多数のポイントを使用すると、最終的な診断リスクが誤ってしまう。実際、診断は、同じようにして再構成された初期状態に基づいて再構成されたシミュレートされる出力と、記録された出力との間に観測される不一致の解釈に基づいて行なわれる。出力データとして使用される記録サンプルの数が多すぎると、再構成される車両に記録される時点でモデルの実際の初期状態ではなくなり、このような実際の状態とは異なる偽りの状態であるため、不一致の可能性が低下する。] [0079] 上述では、最小数の方程式に基づいて、通常の方法で初期状態を再構成することにより、記録された入力を使用して計算される出力データに基づいて得られる連立方程式を逆に解くことができるようにすることが可能であることが分かった。例示した実施例では、次の手順が行なわれる。] [0080] データの記録開始時では、図1に示すように、記録された入力vx[0]及びαav[0]と、後輪動的転舵角リクエストである記録された出力αardyn[0]とが利用可能である。αarstat[0]により構成される記録された出力、すなわち後輪静的転舵角リクエストも既知である。] 図1 [0081] 一方、図3のブロック26の入力を構成する動的モデルの状態変数は未知である。これらの変数は、後輪転舵角のモデル化値αarm[0]、ヨーレートのモデル化値 、及び横滑り角のモデル化値δ[0]である。同じことが、正のフィードバックの中間変数αarFFreq[0]にも言える。したがって、この時点で、4つの未知数について、上述の方程式(17)の形式の方程式が得られる。したがって、モデルの状態αarm[0]、 、及びδ[0]を正確に求めることは不可能である。] 図3 [0082] 更に別の方程式を得るために、次の計算時点に関する情報を使用する。入力データvx[1]、αav[1]、出力データαardyn[1]、及び更には、出力データαarstat[1]は既知である。このことから、中間変数αarc[1]は、方程式(20)の形式の方程式に従って容易に推定することができる。方程式(13)、(14)、(15)、(17)、及び(19)から、4つの新規未知数、すなわちαarm[1]、 、δ[1]、αarFFreq[1]を含む5つの新規方程式が得られ、すなわち8個の未知数に対して合計6個の方程式が得られ、したがって、不定連立方程式が構成されるので、初期状態を求めるためには依然として不十分である。] [0083] 次に、5つの新規方程式、及び4つの新規未知数、すなわちαarm[2]、 [2]、δ[2]、αarFFreq[2]を提供する情報が、計算時点T2で取り込まれ、すなわちここまでに合計11個の方程式と12個の未知数とが得られる。] [0084] 時点T3の出力及び入力データを使用すると、αarFFreq[2]を導出することが可能になるため、方程式(19)及び(20)を合成することにより、新規未知数を全く追加することなく1つの新規方程式が追加される。] [0085] したがって、この時点で連立方程式を逆に解くことができ、これらの未知数の全てを求めることができ、最終的に、動的モデルの初期状態、すなわちαarm[0]、 、δ[0]を求めることができる。] [0086] 上述の種々の方程式を合成すると次の系が得られる。] [0087] この系では、計算時点0、1、及び2の中間変数αarFFreqの値を含む中間変数は消去されている。] [0088] 行列Mは、各サンプリング区間Teで補間されたデータを含み、以下のように表わすことができる。] [0089] 更に、係数aijに関して、以下のような関係が成り立つ。] [0090] 係数bijは、vx[0]の代わりにvx[1]を用いることを除き、aijと同じ表現式で定義される。] [0091] 方程式(23)の9x9行列をAinitと表記する場合、Mは行ベクトル、すなわち9x1行列であり、結果として得られる行ベクトルは次元3x1を有する。行列Ainitは逆算することができ、動的モデルの初期状態は次の方程式に従って得られる。 初期状態ベクトルがこのようにして再構成された後、図4に示すステップ37を行なう。このステップ37では、図3のシミュレータ18において転舵角リクエストを再構成する。これらの計算は、種々のブロック25、26、27、及び28内で行なわれる。このステップでは、初期化に対応する0から時点trecordingに至るまでの時点kについて、動的モデルの状態と、方程式(13)、(14)、(15)、(16)、(17)、(18)、及び(19)に基づいて生成された転舵角リクエストとを計算する。再構成された後輪の動的転舵角リクエストは、最終的に、次の方程式により得られる。 αardyn_reconstituted[k]=αarc[k]−αarstat_interpolated[k] (26) 上式中、trecording≧k.Te≧0であり、kはk番目のサンプリング時点である。] 図3 図4 [0092] これらの計算では、ステップ36の過程で再構成され、ブロック24で計算された動的モデルの初期状態と、ステップ35における全記録についてブロック22内で計算される補正係数及びTgsが使用されている。] [0093] 図4に示す最終ステップ38では、記録されたデータと再構成データとの一致を検証することにより診断を実施する。好ましくは、同一のグラフに、値αardyn[j]及び値αardyn[n.k](j及びkは正の整数またはゼロ)をプロットして、j及びn.kが入手可能なサンプル数を超えることがないようにすることができる。これらの値の比較により、種々の記録時点における転舵角リクエストの一致度だけでなく、記録期間に亘る全般的な変化傾向を検証することができる。] 図4 [0094] 値αardyn_reconstituted[n.k]と値αardyn[n.k](kは、n.kが入手可能なサンプル数を超えないような、正の整数またはゼロ)との不一致度が、線形補間、データ精度などに関連する不確実性を考慮した許容閾値を超える場合、診断警告メッセージを供給して、記録データと再構成データとの不一致が生じていることを警告する。このような不一致により、車載式後輪転舵制御システムの誤動作の原因を突き止めることが可能になる。] [0095] 図5は第2の実施形態を示している。この第2の実施形態も、例えば後輪転舵制御システムの診断に適用される。] 図5 [0096] 図5に示す同じ部材には、図2の部材と同じ参照記号を付している。不揮発性メモリ8の入力だけが異なっている。実際、この実施形態では、車載式コンピュータのブロック4に含まれる動的モデルから生成される信号の現在値も記録の開始時点で記録される(この時点はk0と表記される)。これらの値は、接続線39、40、及び41を介して記録される。したがって、値 [k0]、δ[k0]、αarm[k0]は、メモリ8に記録される。これらの値は、動的モデルの初期状態に対応する。] 図2 図5 [0097] 第2の実施形態では、方法は図6に示すように進行し、最初の4つのステップは、図4の最初の4つのステップと同じである。具体的には、ステップ36において、動的モデルの初期状態を、上述のように、既に記録および補間されている入力及び出力データにのみ基づいて計算する。] 図4 [0098] 新規ステップ42では、動的モデルの再構成された初期状態と記録された初期状態との一致度をまず検証することにより、予備診断を実施することができる。この比較は、分析対象の記録されたデータの各シリーズに対して行なわれる。この一致度を分析するために、ステップ36において、使用するメモリの種類、補間の精度などに関連する特定の不確かさを示すデータに基づいて、動的モデルの初期状態の再構成に関する不確実性が考慮される。これらのデータは、次の3つの条件式が全て満たされる場合に一致していると推定される。 上式中、[0]と表記されるデータは、前述のように、再構成の対象となったデータであり、[k0]と表記されるデータは、記録されているデータであり、 、Δδu、及びΔαarmuは、制御システムの設計時に定義された不確実性に関する許容閾値である。] [0099] 良好な一致が観測される場合、すなわち不一致が上に設定した閾値よりも小さい場合、プロセスはステップ43に進み、このステップ43において、図3のシミュレータと同様のシミュレータを利用して転舵角リクエストが再構成される。しかしながら、この場合の計算は、メモリ8に記録されているような、動的モデルの初期状態に基づいて行なわれる。] 図3 [0100] 前述のように、動的モデルの状態と後輪転舵角リクエストの値とを、初期化からtrecordingに至るまでの時点kについて、ブロック25、26、27、及び28に含まれる方程式に基づいて、すなわち前出の方程式(13)、(14)、(15)、(16)、(17)、(18)、及び(19)に基づいて計算する。再構成された後輪動的転舵角リクエスト値αardyn_reconstituted[k]も、方程式(26)により得られる。しかしながら、これらの種々の計算では、図6の参照番号42で示す前のステップの過程において、記録された初期状態と再構成された初期状態との一致が観測されているとすると、ブロック25に含まれる動的モデルは、入力として、記録された初期状態ベクトル [k0]、δ[k0]、及びαarm[k0]を受信する。] [0101] 次に、これらの再構成値に基づいて、図6の参照番号44で示す診断ステップが行なわれ、このステップにおいて、記録された値が再構成された値と比較される。このステップは、第1の実施形態に関して前述したステップ38と同じように行なわれる。] [0102] 不一致がステップ42で検出される場合、ステップ45をまず行ない、記録された初期状態に基づいて後輪転舵角リクエストを再構成する。αardyn_reconstituted_1と表記される後輪転舵角リクエストが得られる。] [0103] 次に、ステップ46の過程で、後輪転舵角リクエストの再構成を同じように行なうが、今回は、再構成された初期状態に基づいて行なう。αardyn_reconstituted_2と表記される別の値が得られる。] [0104] プロセスはステップ47に進んで、ステップ45及び46の過程で得られた値を記録された値と比較する。例えば、同一のグラフに、取得された値αardyn_reconstituted_1[j]、αardyn_reconstituted_2[j]、及び記録された値αardyn[n.k]をプロットすることができる(ここで、j及びkは、正の整数またはゼロであり、j及びn.kが入手可能なサンプル数を超えない)。このようなプロットに基づいて、これらのリクエストの一致度が各記録時点で、記録期間全体に亘る全般的な変化傾向と同じように検証される。このとき、幾つかの場合が想定される。] [0105] 全再構成データと全記録データとの絶対値の差が、線形補間及びデータ精度に関する不確実性を考慮した設定閾値よりも小さい場合、この事実から、記録情報が再構成情報全体と大局的に一致していると結論付けることができる。このとき、ステップ42で初期状態に関して不一致が観測されているので、診断に関して、記録された初期状態と再構成された初期状態とに基づいてデータが再構成されている場合に、この不一致が検出されなくなると結論付けることは不可能である。] [0106] 別の場合においては、次の2つの条件式が、正の整数kまたはゼロに対応する記録時点に関して同時に成り立つ。 |αardyn_reconstituted_1[n.k]−αardyn[n.k]|>αargap_permitted 及び |αardyn_reconstituted_2[n.k]−αardyn[n.k]|≦αargap_permitted 上の条件式中、αargap_permittedは、所定の一致度設定閾値である。この場合、入力及び出力データに基づく転舵角リクエストの合計再構成値は、記録データと一致している。このことから、ステップ42で観測される不一致が、動的モデルの初期状態を記録する際の問題、または最終リクエストの計算に関連する問題から生じると推定される。] [0107] 第3の状況では、k(正の整数またはゼロ)と表記される記録時点において、少なくとも次の条件式が同時に成り立つことに注目することができる。 |αardyn_reconstituted_1[n.k]−αardyn[n.k]|≦αargap_permitted 及び |αardyn_reconstituted_2[n.k]−αardyn[n.k]|>αargap_permitted] [0108] この場合、入力及び出力データと、記録された初期状態とに基づく転舵角リクエストの再構成値は、記録されたデータと一致している。したがって、ステップ42で観測された不一致は、初期状態を再構成するために使用された最初の2つの記録サンプルシリーズに関する問題から生じている。] [0109] 別の状況では、2つの正の整数またはゼロであるk1及びk2に対応する2つの時点が存在し、これらの時点において、次の2つの条件式が同時に成り立つことが注目される。 |αardyn_reconstituted_1[n.k1]−αardyn[n.k1]|>αargap_permitted 及び |αardyn_reconstituted_2[n.k2]−αardyn[n.k2]|>αargap_permitted] [0110] この場合、観測される不一致は、最終リクエストを計算する際の問題に関連している。] [0111] したがって、これらの実施例を分析すると、本発明の第1の実施形態においても、発明の第2の実施形態においても、本発明を実施することにより、再構成されたデータと記録されたデータとの一致度に関する診断を実施することができ、これに基づいて、自動車の1つ以上の運転パラメータ、例えば後輪転舵角リクエストを制御する装置に起こり得る誤動作に関する手掛かりを推定することが可能になることが分かる。]
权利要求:
請求項1 動的モデルを使用して、自動車の少なくとも1つの運転パラメータを制御するシステムの動作を診断する方法であって、動作中に記録されたシステムの入力及び出力データに基づいて診断を行うもので、システムのサンプリング周波数よりも低いサンプリング周波数でシステムの入力及び出力データを記録するステップと、記録された入力データで動的モデルを刺激することにより、再構成された出力データを決定するステップと、一致度を診断する目的で再構成された出力データと記録された出力データとを比較するステップとを含むことを特徴とする方法。 請求項2 システムのサンプリング区間で記録されたデータを補間する事前ステップを含む、請求項1に記載の方法。 請求項3 記録された入力データに基づいてパラメータ及び静的補正係数を再構成する事前ステップを含む、請求項1または2に記載の方法。 請求項4 比較ステップが、再構成されたデータと記録されたデータとの不一致度と、各データの閾値とを比較することにより行い、前記不一致度が閾値よりも大きい場合に警告情報項目を送出する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。 請求項5 動的モデルを刺激するステップの前に、記録された入力及び出力データに基づいて初期状態ベクトルを再構成するステップを含む、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。 請求項6 動的モデルが、各サンプリング区間について、モデルの状態変数を含む離散化運動方程式を使用し、初期状態ベクトルを再構成するステップが、初期状態に基づいて、記録された初期データを含む連立方程式と、最小数のサンプリング区間に対応する運動方程式とを逆に解くことにより行なわれる、請求項5に記載の方法。 請求項7 診断の対象となる運転パラメータが、少なくとも3つの操舵可能な車輪を備える車両の後輪の転舵角リクエストであり、前記連立方程式に使用される記録された初期データが、車両の前後速度、前輪の転舵角、後輪転舵角の動的成分、後輪転舵角の静的成分、後輪転舵角の制御値を含み、前記運動方程式が、変数として、後輪転舵角のモデル化値、ヨーレート、横滑り角、及び後輪転舵角の正のフィードバックの中間値を含む、請求項6に記載の方法。 請求項8 動的モデルの初期化を可能にする初期状態ベクトルが記録されておらず、比較ステップに使用される再構成データが、再構成された初期状態に基づいて再構成されるデータである、請求項6または7に記載の方法。 請求項9 動的モデルの初期化を可能にする初期状態ベクトルが記録されており、記録された初期状態ベクトルと再構成された初期状態ベクトルとの一致度を、記録された初期状態ベクトルの構成要素と再構成された初期状態ベクトルの構成要素との不一致度の閾値と比較することにより、事前に検証する追加ステップを含む、請求項6または7に記載の方法。 請求項10 一致度の事前検証によって一致が示される場合、記録された入力データで動的モデルを刺激することにより、再構成された出力データを決定するステップが、記録された初期状態ベクトルに基づいて行なわれ、一致度の事前検証によって不一致が示される場合、記録された初期状態ベクトルに基づいて、記録入力データを用いて動的モデルの第1刺激を行なって、第1の再構成された出力データを決定し、次に、再構成された初期状態ベクトルに基づいて、記録された入力データを用いて動的モデルの第2刺激を行なって、第2の再構成された出力データを決定し、次に、第1の再構成された出力データと、第2の再構成された出力データと、記録された出力データとを比較して一致度を診断する、請求項9に記載の方法。 請求項11 動的モデルを使用して自動車の運転パラメータを制御するシステムの動作を診断するシステムであって、動作中に、システムの入力及び出力データを不揮発性メモリに記録する手段を備えており、この手段は、システムのサンプリング周波数よりも低いサンプリング周波数でデータを記録するもので、記録された入力データ(20)で刺激されて再構成された出力データを求めることができる動的モデル(25)と、再構成された出力データと記録された出力データとを比較して一致度を診断する比較手段(31)とを備えることを特徴とする、システム。 請求項12 動的モデルが、各サンプリング区間のモデルの状態変数を含む離散化運動方程式を含んでいるもので、記録された初期データを含む連立方程式と、最小数のサンプリング区間に対応する前記運動方程式とを初期状態に基づいて逆に解くことにより、初期状態ベクトルを再構成する手段を備える、請求項11に記載のシステム。
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